人には聞けないヨーロッパの「性地」事情

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世の中には、気になっていても人に聞けないことがたくさんあります。そんな気になるあれこれを好奇心と独自の外国人ネットワークを頼りに調べるこのシリーズ。どんどん方向性が怪しくなっているような気がしてなりませんが、18歳未満閲覧NGな表現(筆者基準)は一切ありませんのでご安心ください。

さて、先日書いた「人には聞けないヨーロッパのおっぱい事情」が思いのほか大好評で、アクセス数がこれまで見たことのないくらい急上昇しました。やっぱり読者のみなさんはこういうネタが大好き、ということで、今回もそういう話題をお届けします。

 

ラブホテルってなんですか?

実はヨーロッパには「ラブホテル」というもの、あるいは性行為のために特化した施設はないんです。ラブホは今でこそ台湾などアジアの国々でお目にかかるものですが、日本発の独特なものなんです。それは日本の住宅事情を見ればよくわかります。むかしの日本の住居は部屋数が少なくて、夫婦だけの空間というものがありませんでしたよね。あの「川の字になって寝る」というのも独特の習慣で、ヨーロッパでは子供も自分の部屋を持っているのが一般的です。そういう住宅事情なので、夫婦がゆっくりする場所としてホテルなどの宿泊施設が必要だったんです。でも、子供が家で待っているので2、3時間滞在しては出て行く、という使い方をする人が少なくありませんでした。そこに目をつけた「ビジネスマン」たちは「休憩利用」というシステムを売りにした「ラブホテル」をつくったんですね。それから高度成長期に入って日本全国に「お城」が建ったというのです。

 

いまお取り込み中ですので

日本ではそうやって「避難場所」があるわけですが、ヨーロッパの子供のいる家庭ではどうするのでしょう?・・・まあ、家ですよね。それ以外に場所がありませんから。先述の通り、ヨーロッパの家ではふつう夫婦の部屋と子供の部屋は別々になっています。そしてドアを閉めます。ここが大事です。ヨーロッパではドアを完全に閉めるのは「入るな、ノックもするな」ということを意味します。だから、普通はドアをちょっとだけ開けておくんです。ドアが閉まっているのを見たら子供は「あ、いまは入っちゃだめなんだ」と分かってくれます。中から変な物音がしても「気のせい」として処理してくれます。性教育先進国である北欧では、学校でもそうやって教えてくれるところがあるようです。

 

元気いっぱいの若者たちは

自分の家と部屋を持っている夫婦たちにはちゃんとした場所があります。でも、若者たちはどうするんでしょう。ヨーロッパでは一人暮らしをすることは少なくて、たいてい家族と一緒に住んでいます。遠くの学校へ行く場合は、進学先でシェアハウスのようなものを借りたり寮に住んだりします。そうなると、恋人やいい感じの異性とのプライベート空間がありませんよね。彼らはいったいどこにいくんでしょう?

日本で「車持ちがモテる」なんて言ったりしますが、ヨーロッパでも車があるのはかなりのステータス。なぜなら車内こそが二人だけのパーティー会場だからです。もっとストレートに言っておくと、カーセックスは当たり前、なんだそうです。特にカトリックの強い国に行くほどカーセックス経験率は高くなります。それもそのはず、カトリックでは婚前の性交を禁止しているので、親に見つかるとかなりマズい状況になります。かといってホテルに行くのも社会的にタブーですしお金もないので、行こうにも行けません。ということで、車という選択肢が残ります。

調査によるとイタリア人のおよそ9割はカーセックス経験者だといいます。そんな状況に市も動き出しました。でも、動き出す方向が日本と正反対です。なんとカーセックス専用の駐車場を作ってしまったのです。ちなみにこちら、むかしスポーツセンターの駐車場だったところで、新たに「夜のスポーツセンター」として生まれ変わりました。

でも、みんなが車を持っているわけでもありません。そうなると、残された場所は実家しかありません。カトリックの家では論外ですが、そうでなければ両親も多めに見てくれます。よく海外映画で彼女の両親が怖そうな表情をしていて、彼氏くんがビクビクしながら彼女のお部屋に行くシーンがありますが、あれはそういうことなんですよね。だからどちらかの家に行くときは両親の許可がいるし、家族ぐるみのお付き合いになるんですね。

 

こんなところでやっちゃうの?!

車がない!家でもできない!という場合やお酒を飲んで盛り上がっちゃう場合もありますよね。そんな時はどうするんでしょう。お金をはらってでも高いホテルに行くんでしょうか。

イタリア産婦人科協会が初体験の場所を調査したデータがあります。57%はどちらかの家で。19%は車で。ここまではいいとしましょう。続く11%はなんと「野外」。さらに続く10%は「学校で」という調査結果です。

最後の二つにはびっくりする単語が登場しましたが、そういうことです。特に郊外に行くほど多くなるそうです。人が少ないうえに家が少ないので、日本と比べると誰かに会う確率は低いです。日本も戦争で街が焼け野原になった時は皇居周辺の草むらがゴソゴソしていたそうで。ラブホや昭和初期の「円宿」ができる前は日本でも野外でするのが当たり前だったとか。縄文時代まで遡れば、言うまでもありません。そういう意味では自然的でいいですね(真顔)。

そういえば、映画でこういうシーンを見たことがありませんか。バーやクラブの部屋の電気がついたり、消えたりして、明るくなるたびに男女のシルエットが浮かぶやつ。あれ、この前行ったスペインのバーで本当に見てしまいました。バーではライブをしていて盛り上がっていたところ。スペイン人たちが「おい、あれ見てみろよ」といって二階のトイレを指差すと、映画のまんまの光景がありました。しばらくして、明かりは消えました。みんなニヤニヤしていました。

 

こんなところでやっちゃうの?!その2

いまイタリア人と一緒にピソに住んでいます。ピソは部屋は別々だけど、キッチンなどは共用のマンションのようなもので、スペインでは一般的です。彼は大人しそうに見えますが、以外と積極的で毎晩のようにバルへ行っています。僕の活動時間は日付が変わる前に終わるので、食事が終わったらさっさと寝てしまいます。つい一昨日のことです。いつものように寝ていると、なんだか揺れを感じるんですよね。また上の階のやつが騒いでいるのかと思って、溜息をついて再び睡眠モードに。しばらくすると、隣の部屋から声が聞こえるんですよね。ん???と思いつつも、眠いので夢の中へ。翌朝、外へ出ようと思って玄関へ行くと、見覚えのない靴がありました。明らかに女性用でした。いろいろ納得してしまいました。

これはまだ個室だからいいんです。世の中には強者がたくさんいます。イタリアのドミトリー(2段ベッドがいくつもある宿)に泊まっていたときのこと。まだ夕方だったので、その部屋には僕とカップルの3人だけ。僕は2段ベッドの上の段で写真の整理をしていました。そしたらね、斜め横のベッドの下の段のほうから変な音がするんですよ。それでちらっと目を向けてみると「あぁ・・・(納得)」な光景があったわけです。僕はそっとイヤホンをつけて、目線を画面に戻しました。

 

変わる「性地」事情

こうしてラブホがないせいで大変な苦労を強いられているヨーロッパの若者たちですが、最近は少しずつ状況も変わってきているようです。不況に加えて移民の増加で年々物騒になってきていることもあって、車内や野外でするのは危険になってきました。車内でしていると、突然レイプ集団が襲ってくる、なんていうことも。そうした状況なので、葛藤はあるけれど、安全のために家でさせたほうがいいと思う親も少なからずいるといいます。

とはいえ「性地」を巡る若者とその両親との戦いはまだまだ続くでしょう。はたしてアジア発のラブホテルがヨーロッパにも浸透するのでしょうか。進出したとしても、バチカンのあるイタリアが最後になりそうですね。

 

おわりに

欧米の人は性にオープンだといいますが、性に対する卑しい考えがない、とういい方をしたほうがいいかもしれません。もちろん全く無いわけではありませんし、宗教的に避けられている場合もあります。でもセックスをコミュニケーションの延長線上にあるごく自然なものとして考えていて「好きな人とすることの何が問題なの?」という感じがします。そこに個人主義的な考えが加わって「ほかの人がどう見ていようが関係ない」と思っているようです。キスなんて公園だろうが人の家の玄関前だろうが、ところ構わずしますからね。

こうやって二人だけの時間を楽しむのって素敵だと思います。見ているこっちまで幸せになってきます。さすがに同じ屋根の下で「パーティー」をされると真顔になってしまいますが、愛が溢れていますよね。それを日本では冗談でも「リア充爆発しろ」「人前でイチャつくな」と言ってしまうんですよね。文化的な背景もありますが、窮屈な国だなあと思ってしまいます。


なお、この記事の編集にあたっては、スペインで出会った素敵な変態紳士のみなさんに協力していただきました。ありがとうございました。[:]

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