やっぱり僕はアマルフィが好きだ

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「チャオ!ボナセーラ!」ただ裏通りを歩いているだけで明るい挨拶が飛んできます。イタリア南部の小さな町に、カメラを持ったアジア人。どこからどう見ても観光客の僕にも、地元の仲間にするのと何ら変わらない接し方をしてくれます。そんな居心地の良さの虜になってはや2年。また訪れる機会がやってきました。

今回のイタリア旅は、兄弟3人の旅。初めて海外に行く高校生の妹と、海外に行きたいけど、英語が喋れなければ度胸もない弟の観光ガイドを任されました。イタリアが大好きといえども、ここ2年で三度目のイタリア。弟はファッションに興味があるらしく、ミラノやナポリで買い物をしたいと言います。ですが、僕はこのどちらの街も好きではなくて、もう二度と行くものか、と思っていたのでした。そこに妹が一言。

「アマルフィに行きたい。」

そうだ、もう一度大好きなアマルフィに行こう。この時、あたまの中にある「作戦」が浮かんだのです。ナポリはアマルフィへの通り道。ちらっとだけナポリに寄って、あの濁った空気を吸わせれば、ちょっとの滞在でも弟も納得するはず。

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そういうわけで、弟と妹の希望のどちらをも満たす最善の選択肢として、南イタリアへ行くことになったのです。まずはアマルフィへ向かうべく、ローマ・テルミニ駅から高速列車のイタロ(.italo)でサレルノという街(Salerno)を目指します。

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これで5回目のイタロ。もう愛車のような我が物顔で堂々と乗り込みます。今回は早めに予約をしたこともあって、ローマからサレルノまでのチケットを24ユーロで購入できました。さらに2ユーロ追加するだけでプリマクラスに乗車できます。この際だから、ちょっとだけ贅沢をしてしまえ、ということで初めてのプリマクラスで2時間の列車旅。広々としたふかふかの3列シートは快適です。

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終点のサレルノは、アマルフィ海岸を有するサレルノ県の県都。山に囲まれた湾港都市で、駅から少し歩けばすぐそこに地中海が広がっています。

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サレルノからアマルフィへ向かう手段は2つ。高速船かバスです。バスは海岸線の小さな町を通りながら、ゆっくりとアマルフィへ向かいます。バスが2.5ユーロで1時間15分かかるのに対して、船は8ユーロで40分。時間を考えれば船のほうが早いのですが、船のメリットは時間だけではありません。晴れの日に風を浴びながら海を突き進むのは気持ちよくて、遠くに見えていたアマルフィがだんだんと近づいてくるのがわかるのも、期待感を高めてくれる最高の演出です。両者捨てがたい移動手段ですが、往路は船でアマルフィへ向かうことにしました。

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サレルノを出港した船は一気にスピードを上げて、船から身を乗り出せば強風と水しぶきが襲ってきます。でも、それは台風のような不快なものではなくて、むしろ気持ちよいもの。開放的なデッキから望む景色が楽しさを倍増させてくれます。

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35分ほど海を進むとアマルフィの街が見えてきます。切り立った崖に貼りつくように白い家が立ち並びます。街の中心には大聖堂の鐘楼。これが目印です。

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今回はアマルフィで一泊します。ヨーロッパのイースター休暇と重なっていたこともあって、残りわずかの部屋をなんとか確保できました。予約していたのは「Camere con Vista」というアパートでしたが、レセプションのあるという住所に行ってもカフェテリアがあるだけで、何もないではありませんか。住民に聞くも「この住所で間違いない」というだけで途方に暮れていたところ「もしかしてCamere con Vistaに泊まる人?」と聞いてくれたおじさん登場。電話でスタッフを呼び出してくれて、宿泊先に案内してくれました。

案内されたのは「Amalfi Luxury House」というB&B。予約サイトの写真で見たおんぼろアパートとは180度違うような、モダンな内装のレセプション。予約していたところと違うので心配になって聞いたものの「大丈夫!」といいます。でも、どうやら本当に問題ないらしく、思わぬアップグレードに大喜び。

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気になるお部屋は広々とした屋根裏のトリプルルームで、家具のひとつひとつが可愛いいこと。屋根の窓から差し込む日差しが気持ちよくて、部屋にいながら日向ぼっこができそうです。

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さらにアマルフィの街を見渡せるテラス付きで、朝食はここで食べられます。夏の夜にこのテラスで名産の冷たいレモンリキュールを飲むのも贅沢ですね。気になるお部屋のレートは、バルコニー付きのダブルルームで80ユーロから。トリプルルームは100ユーロからと、かなりお得です。

http://www.amalfiluxuryhouse.com/

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そんな贅沢な空間で一息をついて、早速アマルフィの街歩きに出かけます。アマルフィは急な坂だらけの街で、手ぶらで歩くだけでも大変です。観光客は息を切らしながら重い足を一歩一歩運んでいますが、その横を地元のおばあちゃんが元気に駆け抜けていきます。バリアフリーとは程遠い道だけに、歩かずには生活できません。元気のヒケツは動くこと、といいますが、どうやらその通りのようです。

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崖に沿って歩くと、街を見たわすことができます。

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海を見下ろすと、透き通った青が見えます。夏になると、ビーチは色とりどりの水着やパラソルで埋め尽くされ、海には白いボートが浮かびます。

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この街の名産はレモンで、あちこちでレモンが実っています。空の青に緑と黄色が映えます。まだ春なのに夏の色。爽やかな匂いで夏が待ち遠しくなります。

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南イタリアの日差しは強く、白い家に反射する光が眩しいです。3月の終わりでも半袖一枚で十分。レモンのジェラートを食べながら歩くのがこの街での贅沢。

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アマルフィの魅力は開放的な景色だけではなくて、路地裏の狭い場所にも魅力が詰まっているのです。階段を上って、トンネルをくぐると、いろいろな景色が見えてきます。無造作に干された洗濯物まできれいに見えてきて、角を曲がるのが楽しみで仕方がありません。

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ある階段には黒猫。映画のワンシーンは現実にもあるのです。

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アマルフィは小さな街。美術館や建築などの見どころがあるわけではありませんが、街そのものが魅力的で、何度来ても飽きません。アマルフィからサレルノへ戻るバスのなかでも、またアマルフィに行きたい気持ちがあったのでした。[:]

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