崖の上の街とイケルくん

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Manarola
December 11, 2015 – EOS 7D, ISO-100, 60s, f4.0

 

STORY

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2度目のイタリア到着翌日は、2度目のピサの斜塔へ。前回ひとりで行った時は何もすることがないので10分で帰りましたが、今回はふたりなので定番のアレの撮影に挑むことに。ところが冬は太陽の位置が低くて影だらけ。広場も立ち入り禁止になっていたのでアノの写真を撮影できる場所がありませんでした。残念。

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12時を過ぎてお腹がすいたので、お昼を探すことに。ピサはガリレオ・ガリレイを輩出したピサ大学を持つ学生の街。そういうこともあって、手頃な値段で食べられるお店も多いです。「ピサだからピザ食べよっか!」って言ったら鼻で笑われたので今回は超庶民的なカフェのテラス席でパスタを。たしか7€くらいでした。

こんなお手頃な値段なのに、ほんとに美味しい。イタリアにいて太らないわけがありません。

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そんなパスタを食べて幸せになっていたところ、問題発生。それが「もしかして日没前にチンクエ・テッレにたどり着けないんじゃないか」疑惑。そう、この日のいちばんの目的はチンクエ・テッレでパーフェクトな写真を撮ることだったので、確実に撮影できるように余裕をもってプランを組んでいたつもりでした。ところが駅へ行ってみるとぜんぜん列車がないことが判明。てっきり1時間に1本はあるものだと思っていました。これは想定外で大焦り。

唯一あったのは、日没と同時に到着する列車。ほかに選択肢はないのでこれに賭けることにしました。

でも、まだ勝算はあります。

イタリアの列車は基本的に遅れるので、乗り継ぎ駅のラ・スペツィア駅で一本前の接続列車が遅れていれば大幅に時間短縮!

さあ、間に合うでしょうか!

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やっぱり間に合いませんでした

もともと乗れるはずもない列車だったのでいいんですが、悔しいのが僕たちの列車が到着したと同時に出発したこと。ちょっとくらい配慮してくれてもいいのに…。ということでまわりに何もないラ・スペツィア駅で1時間ぼーっとすることに。この接続の悪さ何とかならないんですかね。

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1時間後、ようやく列車の発車時間になりました。到着予定時刻は撮影したい時間のギリギリなので1分の遅れも許せません。ところが期待を裏切らないのがイタリア、堂々と20分遅れで出発してくださいました。お疲れ様でした。

結果、2度目のチンクエ・テッレも撮りたい写真が撮れず撮影終了です。

でも前回来たのは日中。夜は肉眼では家の色がよく見えませんでしたが、長時間露光で明るくしてやると色が浮かんできて、違う世界のようになりました。狙っていたものとは違いますが、夜のマナローラの街もなかなか素敵です。

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そんなマナローラをあとにして、ふたたびラ・スペツィア駅へ。フィレンツェへ向かう列車に乗り換えるためにホームを探していたところ、彼らは現れたのでした。いきなりスペイン語で「はー?1のTRONCO乗り場ってどこ?意味わかんないんだけど?!根っこなの?何なの?どこなの?!」と言って僕らに話しかけてくる超ハイテンションなお母さんとその息子。(スペイン語でTroncoは「木の根」という意味)

たまたま僕らはスペイン語がちょっとだけ話せたので「うん、わかんないよね、同じ列車だから一緒に行こうか」という雰囲気になって、一緒にホーム探しの旅へ。案外すんなり見つかって「じゃあ、さようならー!」と言って違う車両に乗ってお別れ…と思った数分後、ものすごい勢いで息を切らして彼らがやってきました。なんでこっちの車両に来たし。

まあ、そんなこんなで列車は動き出してフィレンツェまで2時間の長い列車旅がはじまりました。親子とお話をしてはいましたが、拙いスペイン語力では会話も持たず、やがて男の子はひまそうにお絵かきをはじめました。

でも自分たちもひまだし、ずっとひとりで遊んでいる男の子を見ていると構ってあげたくなったので、持っていた要らない紙で折り紙をすることに。「ねえ、おねえちゃんたちとあそぼ!」と誘うと「えーなんだよー」という顔をしながらも僕と一緒に優しいお姉さんの折り紙教室を受講しました。僕より上手だったので嫉妬。そして工程が進むにつれてだんだん男の子とお姉さんの僕の扱いが雑になっていく気がして仕方ありませんでしたが、そういうのには慣れているので大丈夫です。

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でもこのままじゃ負けていられません(大人げない)。

みんなでつくったのは折り紙の定番、鶴でした。でも、人と同じことをするのが大嫌いという捻くれ者なので、鶴を変形させて「変態」という単語がずばり当てはまるような気持ち悪い生物をつくりだしました。いや、ほんと気持ち悪いやつです。

すると男の子は「うぉー!なんか翼のある人間みたいでかっけー!」と興奮してくれて、僕の「鶴(version1.5)」をおもちゃにして遊んでくれました(嬉しい)。これは僕の鶴がピサの斜塔を破壊しているところ(だそう)。

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その後も鶴はアップデートを重ね、バージョンが5.0になったころ、僕の鶴が空を飛べることが判明。ということで、僕ら以外に誰もいない車内で紙飛行機ならぬ鶴飛行機大会がはじまりました。

こうしている間も列車は進んでいて、気づけばフィレンツェ。楽しい2時間があっという間に過ぎました。

彼の名はイケルくんといいました。スペインのマラガにいるそうです。

明るくておもしろい親子。いつかまた会えるといいな~。[:]

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